少年 と 少女

少年の心を持つあの人

待つのはきらいだって


私は
あの人に似合いの人間になるには

少し時間がかかりそうだよ










あの子は
大きな瞳であの人に微笑みかける
やさしい瞳で

華奢で
あの人の大好きなお姉さんに似ている
かわいいかわいい女の子


あの人の瞳に映るあの子は
どんな輝きを帯びているんだろう








お似合いだと思った



見えない何かで惹かれあっているのを感じてしまった



そう見えた




第三者のほうがよくわかるって



そういうものなのかもしれない



まるで歯車が重なり合うように
離れ離れの双子が出会うように






どうして


じゃあ




私は
ここにいるの？



証人になれ、


そんな残酷な物語なのだろうか








あの人は






私のための物語など




きっと

書いてくれないんだろうな





私は何のためにここにいる？



何のための試練なんだろう？




証人にはなりたくないよ




お願いだから



幸せな二人を見る前に




どうか、


目を塞がせて





いつか




きっといつか




心から幸せを願うから